忙しい人へのまとめ&結論

・楽天証券は実質15万までカード積立可能となった。
・つみたて投資枠(月10万円)に加えて、成長投資枠に月5万円積み立てられる
・実質還元率は0.5~0.75%
・カード積立だけでプラチナ会員になれる

・マネックス証券の投信クレカ積立は現状月10万円まで

・楽天キャッシュからの積立が月5万円、通常の年会費無料の楽天カードでも・・・

 カード積立MAX月10万円…0.5%で月額500P
 楽天キャッシュからの積立MAX月5万円…0.5%で月額250P

 ∴ 月額15万円の投信積立で750P、年間180万円で9,000P



楽天証券は実質15万までカード積立可能となった

クレジットカードで毎月10万円まで投信積立が可能になります (2024年3月8日)

楽天カードクレジット決済のポイント進呈率を引き上げます! (2023年4月13日)

2024年4月積立分(3月12日設定締切)から、クレジットカードで積立できる決済額が月5万円から10万円に引き上がります。
つみたて投資枠(月10万円)での積立額をクレジットカードで全額引き落としできます。

新NISAがはじまったものの、楽天証券以外はクレジットカードによる積立はどの証券会社も月額5万円までで、楽天証券のみが実質的にクレジットカードを使った月額10万円のNISA積立投資枠への投資信託積立が、2024年の3月から実質解禁となりました。なんで2023年の12月までに金融庁とかやらなかったのか?というツッコミは無しの方向で。

丁度、前回のご紹介から1年が経ってからの出来事と言えます。私自身はもっと簡単に事は進むと思っていましたが、現実はそうではありませんでした。楽天キャッシュを併用するという裏技を使い、2023年状況下で月額10万円を積み立てられるようにした楽天証券には頭が下がる思いです。

「投資信託のクレカ積立」は、「生活の中のポイント活動」に於いてはかなり大きなウエイトを締めてると言ってよいでしょう。

金融商品は掛け売り(後払い)はやっていますが、基本的に株式がそうであるように手数料を取られる商品なのですが、「NISA口座の投資信託積立」は特殊カテゴリと言ってよく、証券会社がカード会社への決済手数料を払ってでも、クレジットカードでの投信積立を行ってくれています。

通常の月額出費の中で大きな出費は税金や公共料金ですが、それでも月5~10万円を超えることは普通の家庭ではあまりないでしょう。そう考えると、月5~10万円を定期的にクレジットカードで買う事ができるのは、ポイント活動に於いては重要です。

月10万円の定期的な支出な上に、あくまでも金融商品なので少し時間はかかるものの換金できます。もっと言うと、投資信託なので買った日に同じ数量を売れば(これがまぁまぁ難しいのですが)、投資信託の信託報酬等の見えない手数料を引いた分だけポイントを得られます。



実質還元率は0.5~0.75% プレミアムがカード特典改悪で下方の反面、年会費無料の通常カードが大幅上方修正


さて、投資信託積立によるカードの付与ポイントに関してですが、これは前回(2023年4月)以降は変わっていません。それ以降に関して大きく変わったのは以下の通りです。

・楽天証券指定の投資信託の場合、投信保有ポイントが付与されるようになった( 参考リンク )
・2023年12月以降、楽天プレミアムカードの特典内容が改悪された

楽天キャッシュとの並行積立が始まり、色々特典を付けてきた楽天証券ですが、大きな点は「楽天証券指定の投資信託に限って、投信残高ポイントプログラムの復活」したという点です。

投信残高ポイントプログラム(楽天証券)

最も付与率の低い楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド(0.017%)の場合、10万円分の残高がある場合、17ポイントが付与されます。僅かな額ではありますが、他の証券会社と同じサービスに引き上げてきたのです。

もう一方は、楽天証券とは関係がないのですが、2023年12月以降、楽天プレミアムカードの特典内容が改悪されました。SPUに於ける付与ポイントの下方の他、無制限だった空港ラウンジの使用が年間5回と大幅下方修正されました。投資信託積立に於ける付与ポイントは1%のまま変わってはいないのですが、楽天プレミアムカードを持つ価値がかなり落ちたと言えます。

楽天ポイントクラブの会員ランク制度 ランクアップ・キープの仕組み (Link)

まず、この修正で還元率が大きく上がったのは通常カードです。月10万円・年間120万円の積立なら年6,000Pの楽天ポイントを獲得できます。これにより、投資信託積立だけで楽天ポイント会員ランクのプラチナランクの条件である「過去6ヶ月で2,000ポイント以上、かつ15回以上ポイントを獲得」のうち、獲得ポイント2,000を容易に満たすようになりました。 カード積立10万円分で1回+500ポイントを1年で12回なので、6ヶ月で3,000ポイント獲得となり、「残り9回のポイント獲得でプラチナを維持」できるので、これにより楽天ETCカードの年会費が無料となります。残りの半年間で9回のポイント獲得は、楽天市場などでの買い物や、無料のポイント獲得くじを引くなど色々手段はありますので、プラチナ会員キープの敷居もグンと下がりました。

また、楽天キャッシュ積立の際に楽天カードから楽天キャッシュへ5万円チャージすれば250P獲得できるので、6ヶ月で1,500ポイント獲得でき、これにより楽天証券での投信積立だけで6ヶ月合計4500ポイントに12回のポイント獲得を満たす為、後は半年で18回のポイント獲得を満たせばダイヤモンドランクになる事ができるようになりました。楽天キャッシュへのチャージを省いても、月額10万円のクレカ積立6ヶ月で3,000ポイント獲得できるので、残り1,000ポイントと22回のポイント獲得を満たせばダイヤモンドになれます。特に意識しなくても、楽天証券での月額10万円の投信積立を行うことでプラチナ会員は簡単に、少し意識すればダイヤモンド会員になれる事を考えると、通常カードの価値がかなり上がったと言えます。

もう一つのゴールドカードは、2021年4月の改悪以降はほぼ持つ価値の無いカードと成り果て、「2,200円で日本国内空港ラウンジに2回入れるだけのカード(1回の入場料1,100円)」など散々の言われようでしたが、クレカ積立0.75%付与となり、月10万円・年間120万円の積立なら年9,000Pとなり、クレカ積立のみでゴールドカードの年会費がペイ出来るようにはなりました。9,000ポイントからゴールドカードの年会費である2,200円に該当する2,200ポイントを引くと残りは6,800ポイントですので、通常カードより800円お得になります。ETCカードも加味すればもう少しお得な感じです。

もう一つゴールドカードが大幅上方になった理由は、投資信託積立だけで楽天ポイント会員ランクのダイヤモンドランクの条件である「過去6ヶ月で4,000ポイント以上、かつ30回以上ポイントを獲得」のうち、獲得ポイント4,000を容易に満たすようになりました。以前の月額5万円の積立では2,250ポイントでしたが、積立金額が上がったことにより半年で4,500ポイント獲得できるために、後は24回ポイントを獲得できればダイヤモンドランクになる事ができます。とは言え、ダイヤモンドランクは通常カードでの投信積立でも十分範囲内になったので、然程価値が高まった感はありません。

2023年12月に大幅下方修正された楽天プレミアムカードですが、楽天証券でのクレカ積立を月額10万行えば、月額1,000ポイント・年間12,000ポイント獲得できるので、一応クレカ積立で年間会員費用はペイ出来る計算になります。ですが、「11,000円で空港ラウンジに5回=1回の入場料2,200円」と相対的な価値は大幅に下がったと言わざるをえません。付帯サービスの選べる3つのコースも、然程魅力的なものでも無いと言えます。ゴールドカードと違ってAMEXを選べるのはメリットと言えますが、年会費払って他社ブランドのAMEXにする価値は…然程無いでしょう。それならAMEXのプロパーカードの方が良いです。逆に言えば、通常の楽天カードは年会費無料でAMEXブランドがモテるのです。




電子マネーで投資信託積立が可能な対抗馬はPayPay証券

※上の画像は投稿者が2024年1月から新NISAつみたて投資枠で楽天オールカントリーを積み立てている画像

2024年にはじまった新NISAは、今までの年間40万円から「つみたて投資枠:年間120万円(月額10万円)」と拡大しました。楽天証券以外の証券会社は「新NISAのカード積立」にシステム的に少し遅れを取ってしまいましたが、今回の改正で皆横並びとなったはずでした。

ですが、楽天証券は楽天キャッシュでの積立が可能であり、これにより、「クレジットカードでつみたて投資枠(月10万円)に加えて、成長投資枠に月5万円積み立てられる」という他社にない優位性を持っています。

冒頭にも書きましたが、月10万円の定期的な支出な上に、あくまでも金融商品なので少し時間はかかるものの換金できます。特に、NISA証券会社口座内の取引は税金がかからないので、15万円分の投信を買った日に15万円分の投信を売れば、投資信託の信託報酬等の見えない手数料を引いた分だけポイントを得られます。生活などに余剰があるなら、売らなければよいのです。

同じようなサービスである「電子マネーで投資信託積立が可能なサービス」を提供できているのは、大手の証券会社で言えば「PayPay証券」が該当しますが、2024年3月14日現在に於いては、PayPay残高で月額5万円の積立が可能ですが、PayPay証券のクレカ積立の上限は5万円のままです。電子マネーでの覇権勢力と言って良く、傘下にPayPay銀行などを備えた大勢力なので、今後の対抗馬としては有力と言って良いでしょう。

掛け払いで15万円分の金融商品が買えるのは、我々消費者においては大きなアドバンテージです。改悪続きだった楽天ポイント経済圏に於いて、これは素直にグッドニュースと言えます。

2021年7月からポイント獲得の事も考えて楽天証券で積立NISAをしているのですが、2024年から始まっている新NISAをどの証券会社で続けていくのか?という戦いに於いて、楽天証券と楽天経済圏は一歩リードしたと言って良いでしょう。ショイコは楽天経済圏を応援しています。