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2011年4月7日木曜日

「丸山眞男」はひっぱたけない 震災と戦争は同列ではないにしても戦争によるリセットは、結局弱者を救わない

赤木智弘さんが「丸山眞男」をひっぱたきたいを投稿してから3年ほど経つ。時代の閉塞感に穴を開け、世代間格差を是正するためには、戦争しか方法がないというセンセーショナルな「論座」の投稿だった。

氏の文章を引用する。

 我々が低賃金労働者として社会に放り出されてから、もう10年以上たった。それなのに社会は我々に何も救いの手を差し出さないどころか、GDPを押し下げるだの、やる気がないだのと、罵倒を続けている。平和が続けばこのような不平等が一生続くのだ。そうした閉塞状態を打破し、流動性を生み出してくれるかもしれない何か――。その可能性のひとつが、戦争である。

社会に出た時期が人間の序列を決める擬似デモクラティックな社会の中で、一方的にイジメ抜かれる私たちにとっての戦争とは、現状をひっくり返して、「丸山眞男」の横っ面をひっぱたける立場にたてるかもしれないという、まさに希望の光なのだ。

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格差社会で得をしたのは終身雇用で守られたすべての公務員と大企業の従業員

赤木智弘さんのいうこの格差社会の勝ち組は、結局は、終身雇用で守られたすべての公務員大企業の従業員だった。長期間のデフレの影響で、彼らの給料も下がっていったが、モノやサービスの値段はそれ以上に下がっていったので、実質的には毎年昇給していっているようなものだった。おまけに、現在の労働法規の影響で、よほどのことがない限り、「解雇」される事はない。モノやサービスの値段は下がって需要も増えているのに、人件費が変わらないのだから、企業の利益はないわけで、これが日本の経済成長を大幅に停滞させた理由の一つという見識がある。

 だが、この事実がマスコミなどに広まることはなかった。政治家の支持層の一つである労働組合、その労働組合員こそが、格差社会の勝ち組であった訳で、こんな事は口が裂けても言えない。だから彼らは今でも給与上昇を訴えている。


トライアル雇用の矛盾 3ヶ月使い倒してボロ雑巾のように捨てる

 そして、現状の日本の雇用システムでは、「十分な整理解雇の回避努力と解雇対象者選定の妥当性」とあり、この影響で、給与が高く能力の低い中高年を解雇し、若くて能力のある人間を雇うということは違法行為となるのである。

 この流れは、近年より顕著化した。ハローワークが若年者を雇用しやすくする制度として「トライアル雇用」という制度を設けた。特定の労働者を最低二週間・最大三ヶ月の試用期間を設けて雇用し、企業側と労働者側が相互に適性を判断した後、両者が合意すれば本採用が決まるという制度なのだが、これが悪い方向に機能してしまっている。トライアル雇用を行った企業には、国から助成金が出る上、トライアル雇用中、二週間を過ぎたならば、いつ解雇しても法に抵触はしない。労働者に有利に見せかけて、実は企業側が大幅に有利な雇用契約なのだ。

 こうして、忙しい期間を仕様期間内として雇用し、期間が過ぎたら解雇するという案件が増えたが、あまり話題になってはいない。例えこの件に関して文句を言ったところで、「お互いの同意の上での契約」とされているし、トライアル雇用に関しては、ハローワークが窓口でも口酸っぱく説明している。言い方は悪いが、結局は国と企業組合が結託した安い使い捨てシステムだった。


焦土と化した世界でも、勝者は大企業と公務員

 地震によって東北の一部は、かの戦争時代のように焦土のようになった。電気は使えない、宅急便は届かない。そんな状況の中、強い力を持っていたのは、やはり大企業と公務員だった。

 都心では電気の供給不足が眼に見えているというのに、野球をやるというし、主要企業の集中する東京都への送電は通常通り。その影響で、郊外に集中した生産施設は電源供給を絶たれ、生産力が低下した。だが、大企業や労働組合(+公務員)という強い票田がある以上、国や政治家はこの流れを大きく変えることは出来ない。大企業や労働組合の言いなりにしかなりえない。こうして、強い力を持つ物が引っ張っていく。

 これは簡単な話で、力があるからこそ生き残れるからだ。


戦争によるリセットは、結局弱者を救わない

 ニカラグア革命や、チャウシェスク政権後のルーマニアを見れば分かる。ニカラグアは、内戦で政府転覆を行ったものの、貧困撲滅どころか、新政府は汚職に塗れ、国の開発は進まなかった。ルーマニアは、輸入超過となった上、市場経済の停滞と失業者が増加し、「チャウシェスク政権下の方が現在よりも生活が楽だった」という人もでる始末。

 貧しき者たちを解放すべき戦争の後、得をしたのは、結局は大企業と高級官僚化した公務員だけだった。なぜなら、彼らは常に国からの恩恵を受けられ、そして、国に絶対保護されている存在だからだ。

 となれば、戦争が起きた所で「丸山眞男」の横っ面をひっぱたける状況、もっと言うと、世代間格差がひっくり返るはずもない。そして、あの戦後のように日本が復活することもないだろう。なぜなら、戦争が起きたとしても、日本の人件費は高いままだ。となれば、周辺のアジア国家との競争に勝てる筈もない。

 弱い人は弱いままだし、強い人は強いまま。だとすれば、戦争も地震も起きないほうがいい。起きたってなにも変わらないのだから。


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